专利摘要:
高粘度指数(VI)で優れた低温特性を有する基油の調製方法。より詳細には、ワックス質の原料油を、改良拘束指数(CI*)が2.0以下の第1脱ロウ触媒と接触させた後、改良拘束指数が2.0を超える第2脱ロウ触媒と接触させる。なし
公开号:JP2011508049A
申请号:JP2010540659
申请日:2008-12-23
公开日:2011-03-10
发明作者:ダージ,ミシェル,エイ.;マーフィー,ウィリアム,ジェイ.;ラーキン,デイビッド,ダブリュー.
申请人:エクソンモービル リサーチ アンド エンジニアリング カンパニーExxon Research And Engineering Company;
IPC主号:C10G65-12
专利说明:

[0001] 本発明は、高粘度指数(VI)で優れた低温特性を示す基油の調製方法に関する。より詳細には、ワックス質の原料油を、改良拘束指数(refined constraint index)(CI*)が2.0以下である第1脱ロウ触媒と接触させ、次いで、改良拘束指数が2.0を超える第2脱ロウ触媒と接触させる。]
背景技術

[0002] 高VI基油の調製にワックス質の原料油が使用される場合がある。しかしながら、目的の用途に適した低温特性を有する基油を得るためには、通常、ワックス質の原料油を脱ロウすることが必要である。脱ロウは、溶剤手段または触媒手段を用いて達成してもよい。溶剤脱ロウはワックスを除去するための物理的方法であり、メチルエチルケトン等の溶剤と接触させた後、冷却することによってワックスを結晶化させ、これを濾過することによってワックスを除去するものである。接触脱ロウには、好ましくない低温特性をもたらす炭化水素をより好ましい低温特性を有する炭化水素に転化することが含まれる。長鎖ノルマルパラフィンおよびわずかに分岐を有するパラフィンは容易に固化し、従って、一般に好ましくない低温特性を招く。接触脱ロウは、これらの長鎖ノルマルパラフィンおよびわずかに分岐を有するパラフィンを低温特性が改善された分子に転化する方法である。]
[0003] 接触脱ロウは、主としてワックスを分解してより沸点の低い生成物にすることにより脱ロウする触媒を用いるかまたは主としてワックスを異性化してより高度に分岐した生成物にする触媒によって達成してもよい。分解により脱ロウを行う触媒は、潤滑油の収率を低下させる一方で、より低沸点の留出油の収率を増加させる。異性化触媒を用いた場合は、通常、沸点は大きく変化しない。]
[0004] 接触脱ロウは、主として分解ゼオライトとして機能し、n−パラフィンおよびわずかに分岐を有するパラフィンを受け容れるが、より高度に分岐した分子、環式脂肪族化合物、および芳香族化合物を排除する細孔サイズおよび形状を有するゼオライトを用いて選択的に達成してもよい。この種のゼオライトとしては、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、およびオフレタイトが例示される。]
[0005] 接触脱ロウはまた、n−パラフィンを選択的に分岐させるゼオライトを用いて達成してもよい。このような水素異性化ゼオライトは、n−パラフィンをより好ましい低温特性を有するイソパラフィンに転化させる。この種の異性化ゼオライトの例としては、ZSM−22、ZSM−23、SSZ−32、ZSM−35、およびZSM−48が挙げられる。異性化量対分解量は、一般に、工程条件によって制御される。]
[0006] 米国特許第5,098,684号明細書
米国特許第5,198,203号明細書]
先行技術

[0007] ZEOLITES、第4巻、4月、98〜105頁(1984年)
Pure&Applied Chem.、1986年、第58巻、1329頁
J.Amer.Chem.Soc.、1992年、第114巻、10834頁]
発明が解決しようとする課題

[0008] 低温特性の良好な高VI潤滑油基油が良好な収率で得られる改善された脱ロウ方法が依然として求められている。]
課題を解決するための手段

[0009] 本発明の一実施形態においては、ワックス質の潤滑油原料油を脱ロウするための2段階法を提供する。本発明は、第1段階において、原料油を、改良拘束指数が2.0以下である少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と第1水素異性化脱ロウ条件下で接触させることによって第1脱ロウ生成物ストリームを生成させることを含む。次いで、第1脱ロウ生成物ストリームは、第2段階において、改良拘束指数が2.0を超える少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と第2水素異性化脱ロウ条件下で接触することによって脱ロウ生成物を生成する。]
[0010] 本発明の他の実施形態においては、約3重量%を超える硫黄を含むワックス質の潤滑油原料油を脱ロウする方法を提供する。この方法は、原料油を、原料油中の実質的な量の硫黄をH2Sに転化し、かつ窒素をNH3に転化することができる水素化処理触媒と水素化処理条件下で接触させ、それによって、原料油の総重量を基準にして硫黄を約3重量%未満および窒素を約0.2重量%未満含む水素化処理された原料油を得ることを含む。次いで、水素化処理された原料油は、硫化水素、アンモニア、および任意の軽質炭化水素から分離される。次いで、分離された水素化処理された原料油を、改良拘束指数が2.0以下である少なくとも1種の1D型10員環ゼオライト含有触媒と第1水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより第1脱ロウ生成物ストリームを生成させる。次いで、第1脱ロウ生成物ストリームを、改良拘束指数が2.0を超える少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と第2水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより脱ロウ生成物が生成する。]
[0011] 概要
所望の潤滑油分子を識別する1つの方法は沸点によるものである。所望の沸点を有する典型的な分子であるグループIIまたはIIIの基油の場合は、おおよそ30個の炭素を有しているであろう。望ましい潤滑油分子の理想的なモデルは、約30個の炭素を有し、おおよそで3個のメチル側鎖を有する主に直鎖状の炭化水素であろう。]
[0012] 全体的な分子サイズに加えて、分子内の分岐数も潤滑油の特性に重要である。所望の粘度指数(VI)を得るためには、主に直鎖状である潤滑油分子全体における分岐数を最小限にすることが望ましい。しかしながら、流動点および他の流動特性を改善するためには、分子の長鎖部分(非分岐の長鎖末端等)に分岐を挿入することが望ましい。これらの特性のバランスを適切にすることにより、望ましい特性を兼ね備えた潤滑油が得られるであろう。]
[0013] 本発明は、原料油から製造される望ましい潤滑油分子の数を増加させる方法を提供する。本発明は、2段階水素異性化法を採用している。第1水素異性化ステップでは、主に直鎖状の分子の全長のほとんどまたは全体にわたってメチル分岐を挿入することが可能である。このステップにより生成する分岐状分子の分布においては、所望より分岐が多いものも所望より分岐が少ないものもあり、それ以外は所望の分岐構造を有するであろう。水素異性化法の性質により、2つの分岐が非常に近接する可能性は低い。従って、短いセグメントよりもより長いセグメントの方が水素異性化されやすい傾向にある。]
[0014] 第1水素異性化ステップ後に所望の分岐数を有する分子はおおよそ3個の分岐点を有しているであろう(つまり、4つの直鎖状セグメントがあることになる)。各分子の各セグメントの長さは異なるであろう。「長い」セグメントが分子末端にある可能性は、おおよそで4分の2(分子中の末端セグメントの数対内部セグメントの数)である。分岐点が2個しかない分子の場合は、長いセグメントが分子末端にある確率は3分の2に増大する。逆に、分岐点が3個を超える分子の末端に長いセグメントがある確率は分岐数が追加される毎に低下する。]
[0015] 第2水素異性化ステップにおいて、本発明は、分岐がより少ない分子の方が分子中に「長い」末端セグメントを有する可能性がはるかに高いという事実を利用している。第2水素異性化ステップは、直鎖状の末端セグメントのみに選択的に分岐を導入する触媒を用いている。上述した単純なモデルに基づけば、この種の水素異性化ステップにおいては、既に高度に分岐した分子に更に分岐が追加される可能性が低下し、それに対応して、分岐が3個以下の分子に分岐が追加される可能性が増大するであろう。その結果として、この第2水素異性化ステップは、ほとんど分岐がない分子を選択的に異性化するはずであり、それによって流動点が改善される一方で、主としてVIの低下を招くことになる分岐の追加が最小限に抑えられる。]
[0016] 本発明の利点は、使用される出発原料油に比較的応じたものになる。特定の出発原料が与えられた場合、本発明により、末端メチル基の割合がより高い潤滑油生成物が得られるであろう。標的のVIおよび/または収率を達成するように処理を行った場合は、本発明により、従来の処理と比較して流動点および曇り点が改善された潤滑油が得られるであろう。]
[0017] 原料油
本発明の方法に使用される原料油は、潤滑油の沸点範囲内にあるワックス含有原料である。この種の原料油は、典型的には、ASTMD86またはASTM 2887により測定される10%留出点が約650°F(343℃)を超える、鉱物起源および合成起源の両方に由来するものである。原料油のワックス分は、原料油を基準として少なくとも約1重量%であるが、ワックス中の油分(oil in wax content)は約95重量%まで変化してもよい。供給原料中のワックス分は、核磁気共鳴分光法(ASTM D5292)、相関ndM法(ASTM D3238)、または溶剤法(ASTM D3235)により測定してもよい。ワックス質の供給原料は、溶剤精製法により得られるラフィネート等の油、部分溶剤脱ロウ油、脱瀝油、留出油、減圧ガスオイル、コーカーガスオイル、水素化分解装置塔底油、スラックワックス、フーツ油および同種のもの、フィッシャー・トロプシュ・ワックス、並びにこれらの混合物等の多くの供給源から得られるものであってもよい。好ましい供給原料は、水素化分解装置塔底油、スラックワックス、およびフィッシャー・トロプシュ・ワックスである。水素化分解装置塔底油は、典型的には、常圧または減圧ガスオイル原料を水素化分解することにより得られる700°F以上の生成物である。この種の生成物は未転化留分(unconverted fraction)と称されることが多い。スラックワックスは、典型的には、炭化水素原料を溶剤またはプロパン脱ロウすることによって得られる。スラックワックスは典型的には残留油をある程度含んでいるため、通常は脱油に付される。フーツ油は、脱油されたスラックワックスから得られる。フィッシャー・トロプシュ・ワックスは、典型的には、フィッシャー・トロプシュ合成法により調製される合成ワックスである。]
[0018] 一実施形態においては、原料油は、比較的多量の窒素および硫黄不純物を含んでいてもよい。本発明によれば、供給原料を基準として約0.2重量%までの窒素および約3.0重量%までの硫黄を含む原料油を処理することが可能である。ワックス分の多い供給原料は、典型的には、約200までまたはそれを超える高い粘度指数を有する。硫黄および窒素分は、それぞれ標準的なASTM法D5453およびD4629で測定してもよい。]
[0019] 他の実施形態においては、供給原料は、硫黄を少なくとも500wppmまたは硫黄を少なくとも0.1重量%含んでいてもよい。このような実施形態においては、本発明による原料油の処理によって、原料油よりも硫黄分の少ない生成物が得られるであろう。]
[0020] 溶剤抽出によって得られた供給原料の場合、常圧蒸留からの高沸点石油留分が減圧蒸留装置に送られ、この装置の留出物留分が溶剤抽出される。減圧蒸留の残油は脱瀝される場合もある。溶剤抽出法は、抽出相中に芳香族成分を選択的に溶解する一方で、よりパラフィニックな成分をラフィネート相中に残留させるものである。ナフテン類は抽出相およびラフィネート相に分配される。典型的な溶剤抽出用溶剤としては、フェノール、フルフラール、およびN−メチルピロリドンが挙げられる。溶剤対油の比率、抽出温度、および抽出すべき留出油を溶剤と接触させる方法を制御することにより、エキストラクトおよびラフィネート相の分離の度合いを制御することができる。]
[0021] 水素化処理
ワックス質原料油は、典型的には、潤滑油に許容できない量の硫黄および/または窒素不純物を含有している。従って、ワックス質原料油が許容できない量の硫黄および/または窒素不純物を含む場合は、このような原料油を、少なくとも有効量の硫黄および/または窒素不純物を除去するのに好適な条件下で水素化処理触媒と接触させることによって、水素化処理された原料油を生成させる。「有効量」とは、窒素および硫黄が少なくとも潤滑油に許容される水準まで除去される量を意味する。本明細書に使用するのに好適な水素化処理触媒は、少なくとも1種の第VI族金属および少なくとも1種の第VIII族金属を含むもの(これらの混合物を含む)である。好ましい金属としては、Ni、W、Mo、Co、およびこれらの混合物が挙げられる。これらの金属または金属混合物は、典型的には、耐熱性の金属酸化物担体上に酸化物または硫化物として存在する。金属混合物はまた、バルク金属触媒として存在してもよく、金属の量は、触媒を基準として30重量%以上である。]
[0022] 好適な金属酸化物担体の非限定的な例としては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニアまたはこれらの混合物が挙げられる。アルミナが好ましい。好ましいアルミナは、ガンマまたはイータアルミナ等の多孔質アルミナである。金属酸化物担体の酸性度は、助触媒および/若しくはドーパントを添加するかまたは金属酸化物担体の性質を調整する(例えば、シリカ−アルミナ担体に混合するシリカの量を調整する)ことによって調整することができる。本明細書において使用するのに好適な助触媒および/またはドーパントの非限定的な例としては、ハロゲン(特に、フッ素)、リン、ホウ素、イットリア、希土酸化物、およびマグネシアが挙げられる。ハロゲン等の助触媒は、通常、金属酸化物担体の酸性度を高め、一方、イットリアやマグネシア等の弱塩基性ドーパントは、このような担体の酸性度を低下させる傾向にある。]
[0023] バルク触媒は担体物質を含まず、金属は酸化物や硫化物として存在するのではなく金属そのものとして存在することに留意されたい。このような触媒は、典型的には、バルク触媒に関し上述した範囲の金属に加えて少なくとも1種の押出助剤(extrusion agent)を含む。担持された水素化処理触媒用の金属の量は、単独または混合物のいずれかで、触媒を基準として約0.5〜約35重量%の範囲内であってもよい。第VI族および第VIII族金属の好ましい混合物の場合、第VIII族金属は、触媒を基準として約0.5〜約5重量%の量で存在し、第VI族金属は、約5〜約30重量%の量で存在する。金属の量は、原子吸光分析法、誘導結合プラズマ発光分光分析法または個々の金属に関しASTMに規定された他の方法により測定してもよい。好適な市販の水素化処理触媒の非限定的な例として、RT−721、KF−840、KF−848、およびセンチネル(Sentinel)(商標)が挙げられる。好ましい触媒は、KF−848やRT−721等の酸性度が低く金属含有量の高い触媒である。]
[0024] 水素化処理条件には、280℃〜400℃、好ましくは300℃〜380℃の範囲の温度および1480〜20786kPa(200〜3000psig)、好ましくは2859〜13891kPa(400〜2000psig)の範囲の圧力、0.1〜10LHSV、好ましくは0.1〜5LHSVの空間速度、および89〜1780m3/m3(500〜10000scf/B)、好ましくは178〜890m3/m3(1000〜5000scf/B)の水素処理ガス比が含まれる。]
[0025] 水素化処理により、ワックス質原料油中の窒素および硫黄不純物がそれぞれアンモニアおよび硫化水素に転化されることによって、これらの不純物の量が低減されるであろう。これらの気体不純物は、ストリッパーやノックアウトドラム等の従来の技法を用いることによって水素化処理された原料油から分離してもよい。別法においては、水素化処理装置からの水素化処理された流出物が後続の脱ロウ段階を妨げないであろう量の不純物を含む場合は、水素化処理装置からの気体および液体流出物をすべて第1脱ロウ段階に送ってもよい。]
[0026] 水素化処理反応段階は、1つ若しくはそれ以上の固定床反応器または単一の反応器内の1つ若しくはそれ以上の反応域から構成されていてもよく、それぞれが同種または異種の水素化処理触媒の1種またはそれ以上の触媒床を含んでいてもよい。他の種類の触媒床を使用してもよいが、固定床が好ましい。本明細書に用いるのに好適なこの種の他の種類の触媒床としては、流動床、沸騰床、懸濁床、および移動床が挙げられる。脱硫反応は通常発熱性であるため、反応器若しくは反応域間または同一反応器若しくは反応域内の触媒床間に中間冷却または加熱を用いてもよい。水素化処理中に発生した熱の一部を回収してもよい。この熱回収が選択できない場合、冷却水や空気等の冷却ユーティリティを用いるかまたは水素クエンチストリームを用いることによって従来の冷却を実施してもよい。このようにして、最適な反応温度をより容易に維持することができる。]
[0027] 水素化処理の際には、原料油の約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満、より好ましくは約3重量%未満が650°F(343℃)以下の生成物に転化され、水素化処理された原料油が生成する。]
[0028] 脱ロウ
本発明の方法の脱ロウ触媒は、定められた改良拘束指数を有する1次元(1D)型10員環モレキュラーシーブ含有触媒である。改良拘束指数(CI*)は、非特許文献1の概説に述べられており、またP・A・ジェイコブズ(P.A.Jacobs)およびJ・A・マーテンズ(J.A.Martens)による非特許文献2に記載されており、この両方の全体が本明細書に組み込まれる。]
[0029] CI*は、簡潔に言えば、n−デカンを5%の転化率で異性化することに基づいている。CI*は、2−メチルノナン対5−メチルノナンの比として定義され、多孔質結晶性物質の異なる群を区別する代替的な方法を構成するものである。ある触媒は、分子の分子鎖末端を優先的に異性化するであろう。このような種類の触媒は2−メチルノナンを優先的に生成させるであろう。他の触媒は、鎖末端に対する選択性の優先度がより低く、その替わりに、分子鎖の全長にわたってランダムに異性化を行うであろう。n−デカンに対する2元機能的(bifunctional)メチル分岐の選択性は遷移状態に支配されると仮定されているため、CI*は、流入する供給原料分子に対する拡散効果の差を反映するのではなく、寧ろ、遷移状態におけるサイズおよび形状の差またはモノ分岐オレフィンが金属クラスターの酸部位から拡散する差を反映するであろう。]
[0030] 本方法には2つの脱ロウ段階がある。第1段階の脱ロウ触媒はCI*が約2.5未満、好ましくは2.0以下であり、一方、第2段階の脱ロウ触媒は、CI*が2.0を超え、好ましくは少なくとも約2.5である。第2段階のCI*の上限は約10であろう。]
[0031] 特定の理論に束縛されるものではないが、第1段階の脱ロウ触媒は、異性体のパラフィン鎖全体にわたる幾分ランダムな分岐形成を促進し、一方、第2段階の脱ロウ触媒は、異性体のパラフィン鎖末端における分岐を促進すると考えられている。従って、第1および第2段階脱ロウ触媒を組み合わせることによって、第1段階触媒を単独で用いた場合と比較して異性体の分岐分布が改善される。こうして分岐分布が改善されることにより、低温特性が改善された潤滑油が得られる。]
[0032] 第1段階脱ロウ触媒は、ゼオライトのCI*が約2.5未満、好ましくは2.0以下であるゼオライト含有触媒である。ゼオライト自体はまた、10員環の1次元型ゼオライトでもある。本発明の第1脱ロウ段階に使用するのに好適な好ましいゼオライトの非限定的な例としては、ZSM−48およびそれと同形のEU−2、EU−11、ZBM−30等のゼオライトが挙げられる。CI*が約2.0未満である結合剤を含む(bound)ZSM−48触媒の例を以下に示す。]
[0033] 第2段階脱ロウ触媒は、モレキュラーシーブ含有触媒であり、このモレキュラーシーブのCI*は2.0を超え、好ましくは少なくとも約2.5である。このモレキュラーシーブはまた、1次元型10員環モレキュラーシーブでもある。好ましいモレキュラーシーブとしては、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、SAPO−11、並びにこれらに対応するSSZ−32、Theta−1、NU−10、EU−13、KZ−1、フェリエライト、NU−23等の同形のモレキュラーシーブが挙げられる。好ましくは、第1段階脱ロウ触媒は、第2段階脱ロウ触媒とは異なるゼオライトを含む。例えば、第1段階触媒は、ZSM−48またはZSM−48と同形のゼオライトを含んでいてもよく、一方、第2触媒は、ZSM−23または他の同形のゼオライトであってもよい。]
[0034] 第1および第2段階触媒の調製を以下に示す。第1および第2段階に使用される触媒を調製するために使用されるゼオライトおよびモレキュラーシーブは結合剤と一緒に複合体化される。本明細書に使用するのに好適な結合剤の非限定的な例として、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカ酸化物(シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニア等)、およびクレー(モンモリロナイトおよびカオリン族からのクレー等)が挙げられる。この種の結合剤の混合物も使用してもよい。クレーは、カ焼、酸処理、または化学修飾によって処理してもよい。ゼオライトおよび結合剤は、一緒に混練し、従来の押出技術を用いて押出成形してもよい。ゼオライト対結合剤の比率は、約95:5〜約30:70の範囲内であってもよい。押出材を従来の脱アルミニウム手順に付してもよい。高シリカ材料が望ましい場合は、ゼオライトまたはモレキュラーシーブを脱アルミニウムに付してもよい。脱アルミニウムは、例えば、酸処理(acid leaching)や水蒸気処理等の、当該技術分野において周知の方法によって達成してもよい。水蒸気処理は、触媒押出材を約250℃〜約650℃、好ましくは約400℃〜約550℃の範囲の高温で水蒸気と接触させることにより実施される。この処理は、水蒸気が実質的に100%の雰囲気中で達成しても、または水蒸気若しくはアンモニアおよびゼオライトに対し基本的に不活性な少なくとも1種の他の気体から構成される雰囲気中で達成してもよい。より低温および高圧、例えば、約180℃〜約370℃、約10〜約200気圧で類似の処理を達成してもよい。他の脱アルミニウム方法には、フルオロケイ酸塩やカルボン酸等の化学試剤を用いた化学処理およびモレキュラーシーブ結晶化混合物に錯化剤を添加することが含まれる。]
[0035] モレキュラーシーブ/ゼオライト触媒はまた、押出成形の前または後、好ましくは押出成形後にカ焼してもよい。カ焼は、酸素を含有する環境を用いるなどの任意の好適なカ焼技術により、約100℃〜約500℃、好ましくは約250℃〜約450℃の温度で有効な時間実施してもよい。この時間は、約0.5時間〜約24時間である。触媒はまた、水素含有気流の存在下に約200℃〜約500℃の温度で還元してもよい。]
[0036] 好ましくは、少なくとも1種の水素添加金属を、結合剤をゼオライト/モレキュラーシーブと混合する前または後の段階のいずれか、好ましくは後に、水素異性化脱ロウ触媒上に混合即ち沈積させる。水素添加金属は任意の周知の手段で沈積させてもよい。水素添加金属を混合するのに好適な手段の非限定的な例として、incipient−wetness、イオン交換、金属酸化物前駆体とモレキュラーシーブおよび結合剤との機械的混合、またはこれらの組合せが挙げられ、incipient−wetness法が好ましい方法である。第1および第2段階の水素異性化触媒は、好ましくは両方共金属水素添加成分を含むであろう。金属水素添加成分は、好ましくは、第VIII族金属、より好ましくは貴金属、最も好ましくはPd、Pt、またはこれらの混合物である。金属成分の量は、触媒を基準として約0.1〜5重量%、好ましくは約0.1〜2重量%の範囲内である。第1段階の脱ロウ触媒は硫化または非硫化形態で使用してもよく、硫化形態が好ましい。また、第1段階対第2段階の水素異性化脱ロウ触媒の比率は、1:10〜10:1、好ましくは1:3〜3:1、最も好ましくは1:1〜3:1である。]
[0037] 触媒の改良拘束指数即ちCI*を決定するために、まず最初に結合触媒のCI*を測定することにより触媒の初期のCI*を決定する。CI*が所望の範囲にない場合は、シリカ−アルミナ比、脱アルミニウム度、カ焼の度合い、水蒸気処理、結合剤の性質、ゼオライト/モレキュラーシーブ:結合剤比等の1つまたはそれ以上のパラメータを修正することによってCI*を調整することができる。所与の任意のパラメータを修正することによるCI*への影響を観測することによってCI*を所望の値に調整することができる。]
[0038] 次いで、水素化処理された原料油を、第1段階の水素異性化において水素異性化条件下で水素異性化触媒と接触させることによって第1水素異性化生成物が生成する。本明細書においては、水素異性化および脱ロウという用語は同義で用いられると理解されるであろう。次いで、第1段階で水素異性化された生成物を、第2水素異性化脱ロウ触媒の存在下に第2段階の水素異性化に導入することによって、第2水素異性化生成物が生成する。本明細書において用いられる有効な水素化脱ロウ条件には、250℃〜400℃、好ましくは275℃〜350℃の温度、791〜20786kPa(100〜3000psig)、好ましくは1480〜17338kPa(200〜2500psig)の圧力、0.1〜10hr−1、好ましくは0.1〜5hr−1の液空間速度、および45〜1780m3/m3(250〜10000scf/B)、好ましくは89〜890m3/m3(500〜5000scf/B)の水素処理ガス比が含まれる。]
[0039] 方法
好ましい実施形態においては、水素化処理は別の反応器で実施され、水素異性化脱ロウの第1段階および第2段階の両方がそれとは別の単一の反応器内で別々の触媒床において実施される。水素化処理触媒をまず最初にワックス質原料油と接触させる、即ち第1段階の脱ロウの上流に配置するのが好ましい。1つまたはそれ以上の任意の反応器または反応域または触媒床間で軽質ガスおよびH2S/NH3をストリッピングすることも好ましい。軽質ガスおよびH2SおよびNH3を水素化処理段階および第1脱ロウ段階の間でストリッピングすることがより好ましい。この好ましい実施形態は、第1および第2段階の脱ロウ触媒の性能を改善する一助となる。しかしながら、水素化処理により形成されたH2S/NH3の量が後続の脱ロウ触媒の性能を許容できないほど阻害するような過剰量でないのであれば、ストリッピングを行うことなく水素化処理段階からの流出物全体を第1脱ロウ段階に移送してもよい。水素は任意の反応器に流入させる前に原料油流れに添加してもよい。]
[0040] 他の好ましい実施形態においては、水素化処理触媒が第1反応器内にあり、第1および第2段階の脱ロウ触媒は、それとは別の第2または第2および第3反応器内にある。水素化処理反応器からの流出油は、ストリッピングを行うかまたは行うことなく第1脱ロウ触媒を含む第2反応器に導入される。次いで、第1脱ロウ段階からの流出油は、好ましくは中間ストリッピングを行うことなく、第2脱ロウ段階に導入される。]
[0041] どちらの実施形態においても、第2脱ロウ段階からの流出油を、液相から気相を分離する分離器に導入してもよい。液体流出相を分留器に送ることにより、特性が改善された所望の潤滑油が生成する。]
[0042] 第2脱ロウ段階からの液体流出物を分留器に送る前に水素化精製することが好ましい場合もある。水素化精製が所望される場合は、脱ロウから得られた生成物を、生成物の品質を所望の規格に調整するために水素化精製してもよい。水素化精製は、潤滑油範囲の任意のオレフィンおよび残留芳香族化合物を飽和させることに加えて残留している任意のヘテロ原子および色相体の少なくとも一部を除去することを対象とするマイルド水素化処理の一形態である。脱ロウ後の水素化精製は、通常、脱ロウステップとカスケード式で実施される。一般に、水素化精製は、約150℃〜350℃、好ましくは180℃〜250℃の温度で実施されるであろう。全圧は、典型的には、2859〜20786kPa(約400〜3000psig)である。液空間速度は、典型的には、0.1〜5hr−1、好ましくは0.5〜3hr−1であり、水素処理ガス比は44.5〜1780m3/m3(250〜10,000scf/B)である。]
[0043] 水素化精製触媒は、第VI族金属、第VIII族金属、およびこれらの混合物を含むものである。好ましい金属としては、高い水素添加能を有する少なくとも1種の貴金属、特に白金、パラジウム、およびこれらの混合物が挙げられる。金属の混合物もバルク(非担持)金属触媒として存在してもよく、金属の量は、触媒を基準として30重量%以上である。水素化精製触媒は担持触媒であることが好ましい。好適な金属酸化物担体としては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア等の低酸性度の酸化物が挙げられ、アルミナが好ましい。芳香族化合物を飽和するための好ましい水素化精製触媒は、多孔質担体に担持された比較的水素添加能の高い少なくとも1種の金属を含むであろう。典型的な担体物質としては、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ等の非晶質または結晶性酸化物物質が挙げられる。触媒の金属含有量は、非貴金属の場合は約20重量パーセントという高さであってもよい。貴金属は、通常、約1重量%以下の量で存在する。好ましい水素化精製触媒は、M41S触媒の分類または一群に属するメソ細孔性物質である。M41S群の触媒は、シリカ含有量の高いメソ細孔性物質であり、その調製は、非特許文献3に更に詳細に記載されている。その例としては、MCM−41、MCM−48、およびMCM−50が挙げられる。メソ細孔とは、細孔サイズが15〜100オングストロームである触媒を指す。この分類の好ましいものの1つがMCM−41であり、その調製は特許文献1に記載されている。MCM−41は、均一なサイズの細孔が六方配列した無機多孔質非層状相である。MCM−41の物理的構造はストローの束に似ており、ストローの口(細孔のセル径)の範囲は15〜100オングストロームである。MCM−48は立方対称であり、例えば、特許文献2に記載されており、一方、MCM−50は、層状構造を有している。MCM−41は、メソ細孔範囲内の異なる大きさの細孔入口を有するものを作製することが可能である。メソ細孔性物質は、金属水素添加成分を有していてもよく、これは少なくとも1種の第VIII族金属である。第VIII族貴金属が好ましく、Pt、Pd、またはこれらの混合物が最も好ましい。]
[0044] 以下の実施例は本発明の改善された効果を例示するものであるが、いかなる点においても本発明を限定することを意味するものではない。]
[0045] 実施例1
この実施例は、改良拘束指数(CI*)が1.73である水素化脱ロウ触媒を用いた、不純物を含まない供給原料(clean feed)の処理を例示するものである。供給原料は、255℃で水素化処理された150Nのスラックワックスとした。水素化処理された150Nスラックワックスの性状を以下の表1に示す。流動点は標準的なASTM試験D5950−1により測定した。硫黄および窒素分は、それぞれ、標準的なASTM法D4927およびD4629により測定した。]
[0046] ]
[0047] 表1の供給原料を、アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)KF848触媒を用いて以下の水素化処理条件:255℃、0.7v/v/h、1000psig、および1526scf/b(272m3/m3)H2で水素化処理した。水素化処理生成物の370℃以上の収率は93重量%であった。水素化処理生成物の性状を表2に示す。]
[0048] ]
[0049] この水素化処理生成物を、ZSM−48ベースの触媒(ZSM−48を65重量%およびアルミナを35重量%)を用いて以下の条件:331℃、1v/v/h、1000psig、および3464scf/b(617m3/m3)H2で水素化脱ロウした。ZSM−48ベースの触媒は、アルミナと結合させ、金属としてPt0.6重量%を担持させた後、窒素中のH2S(400ppm)を用いてH2Sが破過に至るまでex−situで硫化したものである。この触媒の改良拘束指数は1.73であった。水素化脱ロウの結果を以下の表3に示す。]
[0050] ]
[0051] 実施例2
この実施例は、上の実施例1に定義されたZSM−48ベース触媒にZSM−23ベース触媒(ZSM−23を65重量%およびアルミナを35重量%)(改良拘束指数はそれぞれ1.73および3.95)が続く積層床(stacked bed)を用いた、水素化処理された供給原料の処理を例示するものである。供給原料は、上の実施例1に使用した150Nスラックワックス供給原料と同一の供給原料とした。更に、この供給原料は、上の実施例1に記載したものと同じアクゾ・ノーベルKF848触媒を用いて同一条件で水素化処理したものとした。]
[0052] 水素化処理生成物をZSM−48/ZSM−23ベース触媒(いずれも上に定義したものと同じ)の2:1積層床を用いて以下の条件:332℃、8v/v/h、1000psig、および3377scf/b(601m3/m3)H2で水素化脱ロウした。ZSM−48ベースの触媒の改良拘束指数は1.73であった。ZSM−23ベースの触媒は、アルミナと結合させて、Pt0.6重量%を担持させたものとした。ZSM−23ベースの触媒の改良拘束指数は3.95であった。水素化脱ロウの結果を以下の表4に示す。]
[0053] ]
[0054] VIおよび収率がほぼ一定である場合、積層床構成を用いた場合の流動点および曇り点は、表3および4に例示したように、それぞれ3℃および3.5℃低くなる。以下の表5に示すように、NMR分析により、積層床構成から生成した基油の末端メチル側鎖がZSM−48単独の場合と比較して11%増加していることがわかり、この結果が支持される。一方、末端メチル、流動点、および曇り点が向上したにも拘わらず、全体の平均側鎖数は本発明により生成した原料油の方が少ない。これは、潤滑油の流動特性を改善すると同時に、粘度指数の低下を招くであろう望ましくない更なる側鎖の導入を回避することを目的とした本発明による第2段階触媒の選択性が向上していることを示している。]
実施例

[0055] ]
权利要求:

請求項1
ワックス質の潤滑油原料油を脱ロウする2段階の方法であって、(a)第1脱ロウ段階において、原料油を、改良拘束指数が2.0以下である少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と、第1水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより、第1脱ロウ生成物ストリームを生成させる工程;および(b)第2脱ロウ段階において、前記第1脱ロウ生成物ストリームを、改良拘束指数が2.0を超える少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と、第2水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより、脱ロウ生成物を生成させる工程を含む方法。
請求項2
3重量%を超える硫黄を含むワックス質の潤滑油原料油を脱ロウする方法であって、(a)原料油を、前記原料油中の前記硫黄の実質的な量をH2Sに転化し、かつ窒素をNH3に転化することができる水素化処理触媒と、水素化処理条件下で接触させることにより、前記原料油の総重量を基準にして3重量%未満の硫黄および0.2重量%未満の窒素を含む水素化処理された原料油を得る工程;(b)前記水素化処理された原料油を、硫化水素、アンモニアおよび任意の軽質炭化水素から分離する工程;(c)分離された前記水素化処理された原料油を、第1脱ロウ段階において、改良拘束指数が2.0以下である少なくとも1種の1D型10員環ゼオライト含有触媒と、第1水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより、第1脱ロウ生成物ストリームを生成させる工程;および(d)前記第1脱ロウ生成物ストリームを、第2脱ロウ段階において、改良拘束指数が2.0を超える少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と、第2水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより、脱ロウ生成物を生成させる工程を含むことを特徴とする方法。
請求項3
500wppmを超える硫黄を含むワックス質の潤滑油原料油を脱ロウする方法であって、(a)原料油を、前記原料油中の前記硫黄の実質的な量をH2Sに転化し、かつ窒素をNH3に転化することができる水素化処理触媒と、水素化処理条件下で接触させることにより、前記原料油の総重量を基準にして、前記ワックス質の潤滑油原料油よりも少量の硫黄を含む水素化処理された原料油を得る工程;(b)前記水素化処理された原料油を、硫化水素、アンモニアおよび任意の軽質炭化水素から分離する工程;(c)前記分離された水素化処理された原料油を、第1脱ロウ段階において、改良拘束指数が2.0以下である少なくとも1種の1D型10員環ゼオライト含有触媒と、第1水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより、第1脱ロウ生成物ストリームを生成させる工程;および(d)前記第1脱ロウ生成物ストリームを、第2脱ロウ段階において、改良拘束指数が2.0を超える少なくとも1種の1D型10員環モレキュラーシーブ含有触媒と、第2水素異性化脱ロウ条件下で接触させることにより、脱ロウ生成物を生成させる工程を含むことを特徴とする方法。
請求項4
前記第1水素異性化脱ロウ条件が、250℃〜400℃の温度、791〜20786kPa(100〜3000psig)の圧力、0.1〜10hr−1の液空間速度および45〜1780m3/m3(250〜10000scf/B)の水素処理ガス比を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
請求項5
前記第2水素異性化脱ロウ条件が、250℃〜400℃の温度、791〜20786kPa(100〜3000psig)の圧力、0.1〜10hr−1の液空間速度および45〜1780m3/m3(250〜10000scf/B)の水素処理ガス比を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
請求項6
前記原料油が、スラックワックス、水素化分解装置塔底油およびフィッシャー・トロプシュ・ワックスからなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
請求項7
前記第1脱ロウ段階触媒の前記モレキュラーシーブが、ZSM−48、EU−2、EU−11およびZBM−30からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
請求項8
前記第1脱ロウ段階触媒が、水素添加金属を0.1〜5重量%含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
請求項9
前記水素添加金属が、PtおよびPdからなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
請求項10
第2脱ロウ段階触媒の前記モレキュラーシーブが、ZSM−48、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35およびSAPO−11からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
請求項11
前記第2脱ロウ段階触媒が、水素添加金属を0.1〜5重量%含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
請求項12
前記水素添加金属が、PtおよびPdからなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
請求項13
前記第1脱ロウ段階触媒の前記モレキュラーシーブが、ZSM−48から構成され、前記第2段階の前記モレキュラーシーブが、ZSM−23から構成され、前記第1および第2段階触媒が、PtおよびPdからなる群から選択される有効量の水素添加金属を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
請求項14
前記第2脱ロウ段階からの前記脱ロウ生成物が、水素化精製条件下で水素化精製触媒を用いて処理されることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
請求項15
前記水素化精製触媒が、金属酸化物担体上の、第VI族または第VIII族から選択される少なくとも1種の金属から構成されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
請求項16
前記水素化精製触媒の前記金属の少なくとも1種が、PtおよびPdから選択されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
請求項17
前記水素化精製触媒が、MCM−41、MCM−48およびMCM−50からなる群から選択されることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の方法。
請求項18
前記第2脱ロウ段階触媒の前記改良拘束指数が、少なくとも2.5であることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
請求項19
前記第2脱ロウ段階触媒の前記改良拘束指数が、少なくとも3.0であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
請求項20
前記第2脱ロウ段階触媒の前記改良拘束指数が、少なくとも3.5であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
請求項21
前記第1脱ロウ段階触媒が、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ジルコニア、チタニアおよびこれらの混合物からなる群から選択される結合剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の方法。
請求項22
前記結合剤が、アルミナであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
請求項23
前記第2脱ロウ段階触媒が、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ジルコニア、チタニアおよびこれらの混合物からなる群から選択される結合剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載の方法。
請求項24
前記結合剤が、アルミナであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
請求項25
前記水素化処理触媒が、金属酸化物担体上の、IUPAC周期律表の少なくとも1種の第6族金属および少なくとも1種の第8族金属から構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
請求項26
前記ワックス質の潤滑油原料油が、0.1重量%を超える硫黄を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
US9598651B2|2017-03-21|Integrated hydrocracking and dewaxing of hydrocarbons
EP2588572B1|2020-01-22|Integrated hydrocracking and dewaxing of hydrocarbons
KR100195350B1|1999-06-15|고점도지수 윤활제의 제조방법
CA2498907C|2011-12-13|Production of fuels and lube oils from fischer-tropsch wax
JP5042622B2|2012-10-03|フィッシャー・トロプシュプレミアムディーゼル及び潤滑基油を生成する方法
US8394255B2|2013-03-12|Integrated hydrocracking and dewaxing of hydrocarbons
NL1026464C2|2005-08-09|Brandstoffen en smeermiddelen onder toepassing van katalysatoren in de vorm van een gelaagd bed bij het hydrobehandelen van wasachtige voedingen, inclusief Fischer-Tropsch-was.
KR100695181B1|2007-03-16|분산도가 낮은 촉매를 사용하는 전환-수소화 이성화 반응후 접촉 탈왁스화 처리에 의한 베이스 오일 및 증류물의 플렉시블 제조 방법
AU2004200877B2|2009-10-29|Method for producing a plurality of lubricant base oils from paraffinic feedstock
JP5986562B2|2016-09-06|高品質のナフテン系潤滑基油及び重質潤滑基油を併産製造する方法
US7077947B2|2006-07-18|Process for preparing basestocks having high VI using oxygenated dewaxing catalyst
US7914665B2|2011-03-29|Method for making a lubricating oil with improved low temperature properties
US7354508B2|2008-04-08|Process to prepare a heavy and a light lubricating base oil
JP5692545B2|2015-04-01|高品質のナフテン系ベースオイルの製造方法
CN100384965C|2008-04-30|制备费-托产品的方法
US20130264246A1|2013-10-10|High viscosity high quality group ii lube base stocks
US10647925B2|2020-05-12|Fuel components from hydroprocessed deasphalted oils
US6846778B2|2005-01-25|Synthetic isoparaffinic premium heavy lubricant base stock
EP1412458B1|2006-06-14|Procede flexible ameliore de production de bases huiles et distillats moyens avec une conversion-hydroisomerisation suivie d'un deparaffinage catalytique
US6676827B2|2004-01-13|Lube basestock with excellent low temperature properties and a method for making
JP5570483B2|2014-08-13|フィッシャー・トロプシュワックスからの基油の異性化/デヘイジング方法
AU2002249845B2|2006-05-04|Integrated lubricant upgrading process
JP5496664B2|2014-05-21|Hydroisomerization catalyst, hydrocarbon oil dewaxing method, base oil production method, and lubricating oil base oil production method
NL1026461C2|2005-08-09|Brandstoffen en smeermiddelen onder toepassing van katalysatoren in de vorm van een gelaagd bed bij het hydrobehandelen van was-achtige voedingen, waaronder Fischer-Tropsch-was, plus oplosmiddel-ontwassen.
TWI466997B|2015-01-01|Acid working hydroprocessing for the production of lubricious base oils
同族专利:
公开号 | 公开日
CA2710993C|2014-12-09|
JP5568480B2|2014-08-06|
US20090166252A1|2009-07-02|
EP2238221A4|2014-05-07|
EP2238221B1|2016-10-05|
EP2238221A1|2010-10-13|
CA2710993A1|2009-07-09|
WO2009085259A1|2009-07-09|
US8182672B2|2012-05-22|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
JPS61179294A|1984-12-21|1986-08-11|Mobil Oil Corp|Cascade type dewaxing method|
JPS62112691A|1985-11-01|1987-05-23|Mobil Oil Corp|Production of lubricant|
JPH10505128A|1994-09-08|1998-05-19|モービル・オイル・コーポレイション|ロウの水素化異性化方法|
JP2002503756A|1998-02-13|2002-02-05|エクソンモービルリサーチアンドエンジニアリングカンパニー|混合触媒系による潤滑油の製造|
JP2006502297A|2002-10-08|2006-01-19|エクソンモービルリサーチアンドエンジニアリングカンパニーExxonResearchAndEngineeringCompany|高粘度指数を有する基油の調製方法|
WO2006049925A2|2004-11-02|2006-05-11|Chevron U.S.A. Inc.|Catalyst combination for the hydroisomerization of waxy feeds at low pressure|
JP2009242652A|2008-03-31|2009-10-22|Nippon Oil Corp|Method for producing lubricating base oil|JP2013512318A|2010-06-29|2013-04-11|シェブロンユー.エス.エー.インコーポレイテッド|軽質供給原料からの基油製造のための接触方法及びシステム|EP0188898B1|1984-12-21|1990-09-19|Mobil Oil Corporation|Cascade dewaxing process|
US4648957A|1984-12-24|1987-03-10|Mobil Oil Corporation|Lube hydrodewaxing method and apparatus with light product removal and enhanced lube yields|
US5102643A|1990-01-25|1992-04-07|Mobil Oil Corp.|Composition of synthetic porous crystalline material, its synthesis|
US5198203A|1990-01-25|1993-03-30|Mobil Oil Corp.|Synthetic mesoporous crystalline material|
US20040112792A1|1998-02-13|2004-06-17|Murphy William J.|Method for making lube basestocks|
CA2320113C|1998-02-13|2008-06-03|Exxon Research And Engineering Company|A lube basestock with excellent low temperature properties and a method for making|
US6534437B2|1999-01-15|2003-03-18|Akzo Nobel N.V.|Process for preparing a mixed metal catalyst composition|
AU2001255280B2|2000-05-02|2005-12-08|Exxonmobil Research And Engineering Company|Wide cut fischer-tropsch diesel fuels|
US20040065584A1|2002-10-08|2004-04-08|Bishop Adeana Richelle|Heavy lube oil from fischer- tropsch wax|
US20040256287A1|2003-06-19|2004-12-23|Miller Stephen J.|Fuels and lubricants using layered bed catalysts in hydrotreating waxy feeds, including fischer-tropsch wax, plus solvent dewaxing|
US7662273B2|2004-09-08|2010-02-16|Exxonmobil Research And Engineering Company|Lube basestocks manufacturing process using improved hydrodewaxing catalysts|EP2440328B1|2009-06-12|2016-08-17|Albemarle Europe Sprl.|Sapo molecular sieve catalysts and their preparation and uses|
US8790507B2|2010-06-29|2014-07-29|Chevron U.S.A. Inc.|Catalytic processes and systems for base oil production using zeolite SSZ-32x|
US8475648B2|2010-06-29|2013-07-02|Chevron U.S.A. Inc.|Catalytic processes and systems for base oil production from heavy feedstock|
RU2596187C2|2010-10-25|2016-08-27|Шелл Интернэшнл Рисерч Маатсхаппий Б.В.|Композиция катализатора конверсии углеводородов|
CN102911726B|2011-08-01|2015-04-15|中国石油化工股份有限公司|高粘度指数润滑油基础油的生产方法|
US9809762B2|2011-12-15|2017-11-07|Exxonmobil Research And Engineering Company|Saturation process for making lubricant base oils|
WO2013090534A1|2011-12-16|2013-06-20|Shell Oil Company|A titania-bound zsm-12 zeolite composition and method of making and using such composition|
CN103773466B|2012-10-24|2015-06-17|中国石油化工股份有限公司|加氢裂化-异构脱蜡组合生产润滑油基础油方法|
WO2014177424A2|2013-05-02|2014-11-06|Shell Internationale Research Maatschappij B.V.|Process for preparing a heavy base oil|
US9394495B1|2013-09-18|2016-07-19|Thomas George Murray|Post hydrotreatment finishing of lubricant distillates|
EP3194534A1|2014-09-17|2017-07-26|Ergon, Inc.|Process for producing naphthenic bright stocks|
WO2016044637A1|2014-09-17|2016-03-24|Ergon, Inc.|Process for producing naphthenic base oils|
法律状态:
2011-12-08| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111207 |
2013-03-21| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130321 |
2013-04-02| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130402 |
2013-06-22| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130621 |
2013-07-01| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130628 |
2013-10-17| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20130927 |
2013-10-29| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131029 |
2014-01-18| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20140117 |
2014-01-27| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20140124 |
2014-05-17| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140425 |
2014-05-22| TRDD| Decision of grant or rejection written|
2014-06-03| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140603 |
2014-06-26| A61| First payment of annual fees (during grant procedure)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140623 |
2014-06-27| R150| Certificate of patent or registration of utility model|Ref document number: 5568480 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
2017-06-06| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2018-06-05| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2019-06-11| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2020-04-30| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2021-05-31| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]